ひとりぼっちの魔法使い
[はじめに]
これは、魔法使いのお話。
魔法使いには掟がある。
それは、一つの場所にとどまってはいけないということ。
例外でない限り、一つの場所に何度も訪れてはいけない。
特定の誰かに会い続けてもいけない。
すべては、その力を利用されないため、渡り鳥として生きる。それが魔法使い。
[目次]
不帰の鳥
ひとりぼっちの魔法使い
[登場人物]
◆キジョカ
魔法使いの青年。長い銀色の髪を三つ編みにして流している。
民族衣装のような衣装を着ている。これは無病息災を祈って糸から作り上げられた職人の特別な衣装。
ララと出会い、魔法使いの掟に背いて、何度も彼女のもとを訪れていた。
必要以上の人との接触を拒み、決して町には近づかない。
◆ララ
町に住む女の子。
町を囲む森の中でキジョカに出会う。
キジョカが町を訪れるたび、キジョカに会いに森に行っていたが…。
魔法使いの宿り木りなることになる。
◆ユージィン
魔法使いの青年。
キジョカの母とユージィンの母が親友であったため、幼い頃よりキジョカを知っている。
幼い弟子を連れているらしいが…。